値引き要求はほどほどに

住宅購入時の値引き要求


すでに完成して、もういじりようのない建売ならともかく、これから家を建てようという場合、「なるべく安くあげてもらおう」と思うばかりに、執拗に値引き交渉をする人がいますが、これは考えものです。

ほとんどの場合、まず施主側の予算を伝えていると思います。
業者側はその予算をもとに、できる範囲でのプランを立てるわけですから、そこからは、そうあちこちコストダウンできるものではないのです。

モノが完成している電化製品の値下げのようにはいかない、ということは認識しておくべきでしょう。それでも、まだデザイン面でグレードを落とすならかまわないと思いますが、無茶な値下げ要求は、安全性・快適性まで損なうことになりかねません。

もう数年前になりますが、テレビで見かけた家で、とても印象に残っている例があります。予算が厳しいご家族の家の建築に際して、施主側の奥さんがとにかく何でもかんでも執拗な値引き値引き値引き、をひたすら要求していました。

要求が多いのに予算が少ない、という典型例で、プランの段階から若干の予算オーバーになってしまっていました。

しかし要求していたものを削って妥協するのはどうしても嫌なようで、TVということなのである程度は演出もあったのかもしれませんが、本来は値引き好きな関西出身の私でさえ嫌悪感を感じるほど、その値引き要求はすさまじいものでした^^;

その結果、できた家は、収納スペースが致命的(主要な部屋のひとつにクローゼットがない)、しかも小さな子がいるのに屋上の手すりを当初予定よりスカスカにしてしまい、いつ転落事故がおきても不思議じゃない、という悲惨な状態に。

コストダウンをせまられたとはいえ、こんな案を提示する建築家も建築家ですが、数十万を値切るために、こんな大事な部分をとんでもない仕様にしてしまう案を、了承してしまう施主も施主です。出費の削りどころを間違えているというか…でも、あまり値引きのことばかり考えていると、こんなふうに大事なところが見えなくなるのかもしれませんね。この例は、ある意味勉強になりました^^;

もちろん、施主支給などでカバーできるものは、節約のために考えてもかまわないと思います。しかし、とにかく何でも値引け値引けという姿勢はやめた方がいいでしょう。電化製品を値切るのとはワケが違うんですよ。

特に、まったくグレードを下げずに値下げしろなんてのは、「人件費を削れ、職人はとにかく安くこき使え」と言っているのと同じことです。これでは現場のモチベーションも上がるわけがありません。それなりの報酬は必要ですよ、仕事なんですから。

こういったことを考えると、とりあえず一度値引きの打診をもちかけるぐらいはかまわないと思いますが、そこまででとどめて、しつこくしないことが大切だと思います。

また、逆にあまりにアッサリ大幅値引きを了承する業者も要注意です。
じゃあそれまでの提示価格はなんだったのか、そして一体どこでコストダウンされるのかと考えると…怖くありませんか?

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