分譲地のモデルハウスなら安心!?

分譲地のモデルハウス


では、住宅展示場の豪華で「住まない」モデルハウスではなく、ある程度の規模の分譲地などに見られる「いずれは販売して誰かが住む」モデルハウスならどうでしょう。

私の知っている中で、ちょっと興味深い例がありましたので紹介しておきます。

数十軒規模の建売分譲&土地分譲をおこなっている分譲地に、一軒のモデルハウスがありました。折りこみチラシを見てみると、建物の広さも他の建売より10�uほど広いだけ。土地の広さに関してはほぼ同じぐらい。しかも角地といったような、いい場所をとっているわけでもありません。

外観も周りの建売と比べても目立ったところはなく、おおっ、これは本当に「等身大のモデルハウス」なのかなと、興味を持って見ていたものです。

しかもこのモデルハウスは、住み心地を確認するために体験宿泊までできるというものでした。そのころ私たちはもうすでに家を所有しており、家の建築や購入の予定はなかったので、この体験の参加資格はありませんでしたが、この画期的なシステムに興味しんしんでした。

建売を買う人だけでなく、土地分譲で注文住宅を建てる人にも、グレードを知るのにとてもいい参考になるだろうと思っていたからです。

1年ほど経過したころでしょうか?ついにそのモデルハウスが売りに出されました。その売り出し価格を見てビックリ。同じ分譲地の建売住宅がほぼ3000万円前後で売られていたのにたいして、モデルハウスは4000万円台前半。

しかも、「何人もの人が実際に泊まった中古住宅」である上に、「モデル」という性格上、周囲の自社建売住宅と価格を大きく引き離すわけにもいきません(これでも十分差はありますが^^;)。だから、この価格は業者としてめいっぱい安めにつけた金額と考えられます。

これらの点を踏まえて、これがもし新築で普通に販売するものだという前提で価格を考えてみた場合、かなりひかえめに想定しても、5000万円前後にはなるのではないでしょうか。

さて、この「本来の価格は推定5000万前後レベル」の内訳を考えてみましょう。立地から判断する限り、モデルハウスと他の分譲地の土地価格差はほとんどないと思われます。

で、この分譲地ではだいたい土地が1500万円前後。建売と同レベルに見えた外構・植栽分を差し引いても、建物本体価格は3000万以上と推定されます。これまたかなりひかえめに3000万円と考えても、算出した坪単価はざっと70万円台後半。

さんざんひかえめに考えた価格でこれですから、実際は坪単価80万を軽く超えるクラスではないかと思います。注文住宅としても、ちょっとグレードが高めのレベルになりますよね。購入層の金額レベルというのは、やはり建売の価格がある程度の水準を決めるのは事実だと思います。注文住宅も、そこに1000万も足した金額程度まででおさまるレベルのものが多いかと。

なのに、こんなに高い物件を「試しに泊まってみて下さい」って言われても、本当の試しにはならないと思うんですが^^;

等身大に見えて、実は全然等身大じゃない。
最初から「ちょっと大げさですよー」というのが分かる展示場モデルハウスより、こっちの方が「ずるいな」というのが率直な感想でした。

このモデルハウスに泊まって満足して、同等のグレードだと信じて建売を買ってしまった人、「見た目だけ」モデルハウスと同じグレードで、実際はそれよりグレード・快適性の劣る注文住宅を建ててしまった人に、今住んでいる家の満足度を聞いてみたいものです。

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